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手話動画:いまだ続く、災害関連死の認定(2019年3月11日)

手話動画

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 災害発生時に助かっても、その後関連した何かがきっかけで命を失ってしまう「災害関連死」。阪神淡路大震災から認められるようになりました。災害関連死と認定されたのは、阪神淡路大震災で921人、東日本大震災では3701人。昨年の西日本豪雨でも15人が認定されていて、そのほかの災害と合わせると約5000人に上っています。

 東日本大震災発災から1年間の災害関連死は、半数以上が避難所などでの生活による肉体的、精神的疲労が原因だったと判明しています。
 認定の基準はなく、例えば阪神淡路大震災では避難所でインフルエンザが流行し肺炎で亡くなる方が多かったため、肺炎での死亡が災害関連死と認定されました。新潟県中越地震では車中泊によるエコノミークラス症候群が、熊本地震では肺炎や心不全、くも膜下出血などが多発し、災害関連死と認定されました。

 東日本大震災の場合は災害関連死の新たな認定がいまだに続いています。原発事故が起きたことによる長引く避難生活が一因となり、自ら命を絶って認定を受けたケースが少なくないからです。
 被災時にストレスを感じて一時的に眠れなくなったりするのは正常な反応で、多くは自然に回復します。しかし、ずっと眠れていないようだ、口数が少なくなったなどの変化があれば、病院や精神保健関係の機関に相談するよう声がけをしてみましょう。
 自然災害は防げませんが、避難所の環境を整える、周囲にいる人の変化に気づくなどによって災害関連死は防げます。3月11日の今日、自分のできることはないか考えてみましょう。