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手話動画:ピロリ菌の除去療法に保険が適応(2015年6月1日)

手話動画

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  今年度も健康診断が始まります。健康診断にはいろいろな検査がありますが、その中の胃がん検診で『慢性胃炎』と言われたことがありますか?
 慢性胃炎は、もともと胃カメラなどで見つかりやすい病気でしたが、積極的に治療されるものではありませんでした。しかし、ピロリ菌が発見されてから状況が大きく変わりました。

 ピロリ菌は胃の中の表面に棲み着いていて、それだけでは特別な症状は出ません。しかし長年の感染で、胃の表面が刺激され慢性胃炎を発症したり、胃の粘膜が薄くやせて萎縮したりします。その萎縮が長い時間をかけて進行していくうちに、胃の細胞の遺伝子が傷つけられてがん細胞が生まれることがあるのです。
 ピロリ菌に感染していると必ずガンになる訳ではなく、感染しているうちのわずかな人に胃がんが発生します。しかし、胃がんの99%以上はピロリ菌に感染した粘膜から発生しています。ピロリ菌を除去すれば、胃がんの発生が約3分の1に抑制されるといわれています。ピロリ菌除去療法で胃がんのリスクを下げる効果が期待されていますが、100%胃がんにならないという訳ではありません。

 2013年に、ピロリ菌が引き起こす慢性胃炎の除菌療法が保険適応になりました。慢性胃炎という結果が届いた人は、慢性胃炎だから大したことない、とそのままにしておかず、ぜひ最寄りのお医者さんに相談してください。