宮城県聴覚障害者情報センターは、聴覚障害に関連したさまざまなサービスを提供する総合的なセンターです。

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手話動画:障害者と東日本大震災(2012年10月15日)

手話動画

  

テキストデータ

 
 こんにちは。
 東日本大震災で、宮城、岩手、福島3県の障害者手帳所持者1655人が犠牲となったことがわかりました。東日本大震災における3県全住民の死亡率は0.8パーセント、障害者手帳所持者の死亡率は1.5パーセントで、約2倍です。

 宮城県における死亡率は、家屋倒壊や津波など震災が直接要因となった人数から算出されたもので、障害者手帳所持者1103人が犠牲となりました。
 障害別にみると、肢体不自由519人、聴覚障害75人、視覚障害62人、精神障害65人が犠牲になっています。3障害のうち身体障害が約90パーセントを占めています。
 聴覚障害75人の中には、聞こえないことだけが理由ではなく、高齢で一人では避難できない状態だった方も含まれますが、防災無線や避難指示などが聞こえないため、避難が間に合わなかったという人たちも少なくありません。

 聴覚障害者を含むすべての人がわかる防災無線や緊急情報の情報が強く望まれますが、必要なのはシステムだけではありません。大切なのは、聴覚障害者の存在を地域が知っていることです。今回の震災で、近所の人が教えてくれた、一緒に逃げてくれたという事例や、地域の避難訓練を障害者や高齢者と一緒に実施していた地域では犠牲者が少なかったという報告もあります。地域の防災訓練に参加することで、地域に「聞こえない人がいる」ということを認知されます。積極的に地域の行事に参加し聴覚障害を理解してもらうことも防災です。